ナメクジたちが這い回わった跡が延々と続く大地
月明かりの中、私は、深い深い墓穴を掘り続ける
自分が掘り進めた墓の奥底で、私は安堵するのだ
安らぎという波にたゆとう白鮫の如く、私は眠る
天から降り注ぐ福音も、地から噴き出す呪怨すら
生きながらに死せる者となった私には雑音と化す
この住人にとって、死することは悲しみにあらず
むしろ生きながらにして、我が肉を食らわせよう
蛆虫どもよ! 目もなく耳もなく蠢く者たちよ!
歓喜に酔いしれる、この陽気で自由な死者をみよ
机上の空論に自らの人生を埋没させる哲学者よ!
腐臭漂う死肉を貪り続ける、漆黒のカラスをみよ
朽ち果てた我が屍を、遠慮なく喰らうが良かろう
そして、お前には未だ苦痛があるかと聞いてくれ
魂魄の欠片すらも残ってはおらぬ、虚無の世界で
さあ問うが良い!死者の中の死者に!この私に!