xlab’s diary あやしい時代

感じたことを、感じたままに

思想 哲学

神殺しの時代の救いとは? ~もう物理空間に神は存在しないコトは証明されてしまったの巻~

※ 旧約聖書における天地創造する「唯一神」のイメージ アルゼンチン出身の数学者 グレゴリー・チャイティンさんが、1980年代に「ゲーデルの不完全性定理」の大幅な拡張(証明)に成功。 非常に乱暴に言ってしまえば、宇宙全体を含む物理空間において、完…

ジャン・ジュネ「泥棒日記」を読み返す ~大島渚監督の映画「新宿泥棒日記」を観ていたら、何故だか無性に読みたくなったの巻~

斯様な場末のブログに訪問される数寄者の皆様 「ジャン・ジュネ」 というお名前をご存知かしら? ちなみに「泥棒日記」で検索して・・・ 間違えて、こちらを買わないようにね・・・ それでも買っちゃうアホなヒト 剛毅な方。 アザゼルが頭をナデナデしてあげ…

非二元(ノン・デュアリティ)についての覚書(その1) ~「科学の領域」の外にこそ、本当の幸せが潜んでいるのかもしれないの巻~

Have You Experienced Non Duality ? - HistoryDisclosure.com 「非二元」 ノン・デュアリティと英語(non duality)の読みで書かれている場合もあります。 この言葉、ネットで検索すれば、いろいろな解釈が書かれています。 でも注意してください。 言葉は…

「沈黙」(遠藤周作)を読み直す ~もし、この作品に出合わなければ、私の人生の半分は色褪せてしまっていたでしょう~

神を信じ、神の言葉を実践している「よき人」 「義人」だと称賛される方が、どうして災厄に襲われるのでしょう。 それは「神がいないから」? それとも、「神の定義が間違えていたから」? この問題は、次のように言い換えることも可能です。 神の存在を、人…

春名風花さんの呟きに触れて:ネット上での大政翼賛会っぽい風潮には、非常に強い違和感をおぼえるけれど・・・

この国で『戦いたくない』と言った人はこのように袋叩きにあい、非国民として抹殺されるんだろうか。同じようなツイートが数えきれないほどたくさんあってゾッとしたんだけど、大多数が同じテンションなところを見ると怖いと思うぼくの感覚がおかしいのだろ…

No country for old men「老いていく我に、棲むべきところ無し」 ~「Sailing to Byzantium」の全文を読んでいないと、映画「ノーカントリー」の意味は半分も分からない・・・~

老人に安住の地など、どこにもありはしない 若者どもは、儚き性の喜びに酔いしれるのみ 命短き鳥たちさえも木々の間から歌を奏でる 川には鮭が、海には鯖が、溢れる無数の群れ 魚、獣、そして鳥たちさえも、ひと夏もの間 交尾し、生命を誕生させ、死ぬ者を賛…

ホルヘ・ルイス・ボルヘス「八岐の園」を読み直す ~褒めるべき適切な表現が見つからないほどの名品  哲学的であり、物理学的であり、宗教的ですらある~

逃げるように田舎から出てきちゃったはずなのに・・・ 東京に全く馴染めず、引きこもり続けた、寂し過ぎる10代 ギリギリ留年しない程度の惨めな成績・・・ 進振では、降年を避けるためだけに定員割れのコースを探すバカ 何一つとして興味の無い専門課程・・…

某有名写真家の作品展で感じた「絶望」と「光明」 ~シャシンという藝術の意味を考えるヒントとして~

展示されたシャシンから感じるモノ・・・ 如何にも世間受けしそうな厭らしさ・・・ 「世渡りの上手さ」だけはビンビン感じるけれど 「映像に潜む深遠さ」なんて微塵も感じられない クダラナイ ツマラナイ 世間に迎合する藝術など (おカネ儲けの)道具でしか…

伊勢神宮、再び ~演出装置としての神宮~

「何事の おはしますかは 知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」 (西行) どのようなモノが そこにおられるのか 私には分からない しかし、感動の余り 自然と涙が零れてしまう 西行法師の手によるものとしては下作と言わざるを得ず 本当に彼が歌ったもの…

現法王の御名が「フランチェスコ」(フランシスコ)であることの意味 ~アッシジのフランチェスコという人間がもたらした、一粒の灯り~

米国西岸の都市「サンフランシスコ」 この都市の名は「聖フランシスコ」に由来し、聖人の名をそのまま冠しています。 キリスト教圏では「フランチェスコ」(フランシスコ/フランシス)という名は、今でも一般的に人名に用いられますが、現法王が法王名にこ…

温故知新(その25) 「日本残酷物語〈1〉貧しき人々のむれ」を読む ~日本は、過去のような貧困から完全に脱却できたといえるのだろうか?~

平凡社ライブラリーに収められた、かつての日本の貧困をテーマとしてまとめられた一冊。 再刊されて以来、小林多喜二の「蟹工船」ほどではないにせよ、コンスタントに売れているらしいのです。 さてさて。。。 この本のキャッチはこんな感じ。 日常的な飢え…

温故知新(その24) 中島敦「文字禍」を読む ~文字の本質とゲシュタルト崩壊~

著作権切れのため、青空文庫にも収録されています。 中島敦 「文字禍」 【引用開始】 その中に、おかしな事が起った。 一つの文字を長く見詰めている中に、いつしかその文字が解体して、意味の無い一つ一つの線の交錯としか見えなくなって来る。 単なる線の…

温故知新(その23) チャールズ・ブコウスキー「町でいちばんの美女」を読む ~アンダーグラウンド、パンク、絶望、そして、希望~

『良い政府なんてものはないんだ。 あるのは悪い政府と、もっと悪い政府だけだ。』 どこかで読んだ、この言葉がズッと頭に残っていた。この斜めからモノを見るような感覚が新鮮に思えたからだ。 『俺には二つの原則がある。 一つはパイプでたばこを吸うヤツ…

温故知新(その21) 仏教思想にいう“空”の考え方って、面白い ~何も無いからこそ、そこからすべてが生じてくる・・・~

仏教思想、特に般若心経に説かれている内容と、最新の宇宙論の考え方に相似した箇所ってありますよね。 仏教思想について、ほとんど語るべき言葉を持ちませんが、その中核を成す思想、あるいは考え方の一つに"空"というものがあるのだとか。ちなみに、一般的…

温故知新(その20) 十字架に架けられたイエスは何故、最後に"神よ、神よ、何故、私をお見捨てになられたのですか"と絶叫したのだろう・・・

ホントは、ナグ・ハマディ文書に含まれている、グノーシス主義色の濃い"トマスの福音書"について書こうと思っていたのです。でも、その過程で、結局この問題にぶつかってしまったという次第。 ちなみに“イエスは本当に十字架刑に処せられたのか?”という問い…

温故知新(その19) 何故、自殺する権利は認められないのでしょう・・・ ~天から「生きる自由」は与えられないのに、「死ぬ自由」は与えられるという不均衡さ~

とある古い映画の一節に、こんなやり取りがあったんです。登場人物は、恋人未満友達以上の男女の2人。 女性が自殺を図るんです、将来に絶望して。死にきれずにいたところを、男子が見つけて助ける。 そして、助かった女子に、助けた男子がこう言う。「生きて…

温故知新(その19) 重信 房子「革命の季節 パレスチナの戦場から」を読む ~70年代の日本を覆っていた狂気じみた熱狂に関する一考察として~

趣味 革命の季節 パレスチナの戦場から(出所:Amazonより) 1970年代の日本。いわゆる"インテリ"と呼ばれた階層の若者は、何故、狂気ともいうべき熱狂(熱病)にとりつかれていたのでしょう。 「よど号事件」関連の資料を読んでいたとき、信じられないほど…

温故知新(その15) リグ・ヴェーダ「ナーサッド・アーシーティア讃歌」 ~3,300年前に成立した歌に思う~

一 世界が生じる前 時空も存在せず 如何なる物質も無かりき 遥か昔、何かが発動し、時空が生じぬ 二 太初の世界 消滅と発生を繰り返しぬ 光は届かず、しかして闇との区分も無し 物質を構成する源は、他力によらず自ら動く 三 世界に相互関連の輪が取り巻きぬ…

温故知新(その13) 伊勢神宮(皇大神宮)の正宮は、男神と巫女の男女和合の有様を描くもの? ~原始宗教の息吹を色濃く残す神道の基本は”神様ゴッコ”~

今や日本最高のパワースポットとも称される「伊勢神宮」行けば元気がもらえる、というのであれば、観光気分で行くのも悪くはございますまい。 で・・・ お話は内宮・外宮の正宮にある「心御柱」(しんのみはしら)のこと。 心御柱は、社殿の中央にある柱を指…

温故知新(その12) 旧約聖書の”神”と新約聖書の”神”は同じではない? ~初期キリスト教における、あるグノーシス派の主張~

シノペのマルキオン。初期の正統キリスト教会から異端として徹底的に排斥された者。 西暦140年ごろ、初期教会が成立しつつあったローマに忽然と現れた、その人物。小アジア半島(ポントス)出身で、おそらくはキリスト教に改宗したユダヤ人であろうともいわ…

「マダム・エドワルダ」(ジョルジュ・バタイユ)を読む ~エロス≠解放、救われぬ男子の性と死への渇望~

こんな場末のブログに「バタイユはエロい!」とコメントしてくれた方がいらっしゃったんです 折角ですから、少々過激なコメントを返したら・・・それっきり(笑) バタイユの作品の底流にあるエロティシズムにお気づきになられたのなら、思いっきり性を貪るほ…

マイスター・エックハルト : 14世紀に教皇から異端宣告された考え方こそ、「ノンデュアリティ」の一つの到達点を指し示す ~「神は絶対的な無である」 だからこそ、神は唯一無二の存在なのだ~

今や全米で最も影響力があるスピチュアリストと称されるエックハルト・トール氏。 彼の著書を読んでいたんだけれど・・・ 今一つ・・・というより、今二つ、否、今三つぐらい腑に落ちてこないんです。 で、ネットで疑問点の回答を検索していたとき、『エック…

旧約聖書 創世記 : カインとアベルの物語 ~人類最初の殺人は、神の陰謀によるモノ~

いろんな意味でツッコミどころ満載の「聖書」 自己矛盾だらけのいい加減なはずの「聖書」が、尋常ではない数の人間に影響を与え続けてきた背景を考えるのは面白いですよね。 さてさて。。。 先日は「ヨブ記」を取り上げさせていただいたんですが、今回は「カ…

映画「バリーリンドン」を観る ~上映時間は3時間以上、しかし、そのイイタイコトはたった一言だけというオチ~

故・スタンリー=キューブリック監督にはシンパというか信者がやたらと多い。 彼の作品を貶しちゃうと、とたんに凶暴化して北朝鮮みたいに『無慈悲な攻撃』を仕掛けてくることがあるんです。 「キューブリック作品の良さが分からないバカは黙ってろ!」 みた…

「教誨師」(堀川惠子)を読む ~魂の震えをおぼえる、かくも素晴らしい本に出合えたことを感謝したい~

この本のことを書く前に、明らかにしておく必要があると思う。 「アザゼルは、死刑制度維持賛成者である」 この点を曖昧にしておくのは、卑怯な行為だと感じたからだ。 Amazon.co.jp: 教誨師: 堀川 惠子: 本 「きょうかいし」と読む。 全国教誨師連盟による…

安倍公房 「燃えつきた地図」を読む ~自己の存在を証明する"地図"がある、と思い込むことのあやふやさ~

アザゼルは、故・安倍公房さんの作品を「砂の女」以外読んでいなかったのです。 「砂の女」は確かに衝撃な作品ではあったが、いつもの癖で、だからといって同じ作者の作品を味わってみたいとは思わなかったんですよね。 もし、彼の作品と何がしかの縁がある…

「旧約聖書 ヨブ記」の持つ、相反する二面性 ~神の正義あるいは権威を強弁すればするほど、それを否定することになるという、大いなる矛盾~

理由は上手く説明できないんですが、アザゼルは旧約聖書が好き。 その中でも異色と言える「ヨブ記」に強い興味を抱き続けてきました。 「ヨブ記」って何のこと?ってヒトは、こちらで概要をお読みくだされ。 ヨブ記 - Wikipedia 参照先のウィキでも書いてい…