xlab’s diary あやしい時代

感じたことを、感じたままに

黙示の書と終末思想(その1)

「ダニエル書」

 

旧約聖書、最後の正典。

そして、旧約聖書、唯一の黙示の書。

 

ココでいう「最後」とは、旧約聖書正典中、最も遅く成立したと考えられているという意味。

ダニエル書が世に出た後、黙示文学が流行するとともに、終末思想がユダヤ社会に根付いていったとされる。

 

終末思想が流行した時代に成立したのがキリスト教

キリスト教は事実上、(イエスには唯の一度も会っていない)パウロの手によって作り出された(敢えて、捏造されたと言い換えても過言ではないだろう)ものといえるが、終末思想の影響をまともに受けたカルト的要素を多分に含んでいる。

 

終末思想は、他民族支配を余儀なくされた者たち、つまり、現に抑圧を受けている者たちによる抵抗として成立したもの。

ダニエル書がセレウコス朝によるユダヤ教徒迫害の時期に、ヨハネ黙示録がローマ帝国によるユダヤ支配の時期に書かれたことは、むしろ当然である。

 

これらの正典に共通する認識は、現在=悪が支配する時代(抑圧された時代)、未来=悪が打ち滅ぼされ、善(神)が復権する時代(解放される時代)というもの。

そして、悪が支配する時代は、もうすぐにでもやって来る、と主張するのである。

 

現代なら、まさにカルト教団とみなされるだろうし、その教義はオカルトそのものである。

それでもなお、救いを求める者たちにとっては、おそらく非常に心地良い言葉の響きを有していたのであろう。